【配属機関概要】

3）任地（ マジュロ環礁ロングアイランド地区 ） JICA事務所の所在地（ マジュロ デラップ ）

任地からJICA事務所までの交通手段、所要時間（ 車 で 約 0.5 時間 ）

4）配属機関の規模・事業内容

配属先はマジュロ環礁内にある9つの公立小学校の1つである。幼稚園から6年生(5-12歳)までの約300名の児童が在籍している。各学年のクラス数は1-2クラスで、1クラスの人数は10-30名である。教員数は17名で、内4名は特別支援学級の教員である。3年生および6年生の修了時に進級試験がある。2週間に1度職員会議を開催している。校長は過去に隊員と活動したことがありJICA事業に対する理解が深い。過去2名以上の隊員(直近2019年度、小学校教育)が巡回先の小学校として同校で活動した実績があり、100%ゴールテスト(※)の実施等を通じ、児童の学力向上や教員の指導力向上に努めた。

【要請概要】

1）要請理由・背景

当国の子供たちの学力低迷は深刻な問題であり、初等教育での算数の理解不足がその後の中・高等教育における数学不振に大きく影響している。現地教員の基礎学力の低さや授業展開の技術力不足、年間の教授内容の多さ等が起因している。隊員には主に3年生と6年生の担当教員に対して効果的な指導法を紹介する活動や、児童の算数学力向上のために現地教員と共に授業を実施することが求められている。上記学年は学年修了時の進級試験の他、年1回MISATと呼ばれる評価試験があるためである。各学年毎日算数の授業があり1コマ60分である。
また、教育スポーツ訓練省が実施するワークショップへの協力や他隊員との連携も期待されている。児童の健全育成を狙いとしたスポーツ活動の取り組みも求められている。

2）予定されている活動内容（最終的な活動内容は、赴任後に配属先と協議し決定します）

同僚教員と共に、主に以下活動に取り組む。
1. 3年生および6年生担当の教員とのティームティーチング等を通じ、算数に関する教員の指導力向上と児童の基礎学力向上に向けた取り組みを行う。
2. 同僚や他隊員とともに、100%ゴールテストの実施をはじめ、九九の定着に向けた工夫を検討・実践する。
3. 教育スポーツ訓練省が実施する現地教員向け研修会(オープンクラス)に参加し、教授手法改善に向けた提案・支援活動に取り組む。
4. 可能な範囲で、児童にとって身近なバスケットやバレーボールなどのスポーツ活動を一緒に行う。

3）隊員が使用する機材の機種名・型式、設備等

コピー機、テープレコーダー、ノートPC、プロジェクター、教科書(Math in Focus, Singapore Math) (但し児童全員分ではない)など

4）配属先同僚及び活動対象者

配属先同僚:
校長(50代男性、経験10年以上)
教頭(50代男性、経験10年以上)
3年生および6年生担当教員(各1名、50代女性、経験10年以上)
活動対象者:3年生および6年生担当教員、他教員
児童(3年生約20名、6年生約30名、他学年児童)

【資格条件等】

【地域概況】

【特記事項】

訓練言語と現地語学訓練言語が異なる。現地語(マーシャル語)については、現地語学訓練期間に語学研修を行う。
※100%ゴールテストとは、過去隊員が受入省庁と共に開始した、児童の基礎計算能力の向上を目的にした取り組みである。学力の確認に加え、反復学習や個別指導により計算の解法の理解度を高める取り組みである。