【配属機関概要】

3）任地（ アルモノグイ州 ） JICA事務所の所在地（ コロール ）

任地からJICA事務所までの交通手段、所要時間（ 車 で 約 0.8 時間 ）

4）配属機関の規模・事業内容

パラオにある17の公立小学校(別に私立小学校2校)の一つ。児童数は1～8年生(6～14歳/7・8年生は日本の中1・2年生に相当)まで40名程度、教員数9名の規模。パラオでは小規模校にあたる。各学年1クラスでの運営が基本だが、児童数や教員の配置の都合で一部複式学級とする場合もある。新年度は7月開始の4学期制。主要5科目(英語、算数・数学、理科、社会、パラオ語)のほか、体育の授業がある。パラオの公立小学校では、学級担任が全主要科目を教える場合が多い。また、全校で給食が提供されるとともに、スクールバスが運行されている。協力隊による支援は、2004年～2012年の間に計3名の小学校教育隊員が派遣され、現在は小学校教育隊員(2022年度1次隊)が活動中。

【要請概要】

1）要請理由・背景

パラオには教員養成校が存在せず、国として教員免許制度も有していないため、教員間の指導力の差が非常に大きい。一方、児童は、特に幼少期に数字に触れる機会が少なく数の概念が身についていないため理数科の学力が低いことが課題になっている。このような中、教育省は小学校算数教育の改善に力を入れている。同校では、特に低学年(1-4年)の教員に若手が多く学級運営や算数指導についての支援が求められている。教員の真の能力向上のためには、隊員による学校現場での日常的、長期的な支援が最も効果的との判断から本後任要請に至った。活動中の隊員は、算数指導では教材開発やモデル授業の実施、教科外では運動会の実施、絵画展への出展など様々な活動を取り入れ、学校の活性化に貢献している。この他、体育教員の授業や体育プログラムへの協力も求められる可能性がある。

2）予定されている活動内容（以下を踏まえ、隊員の経験をもとに関係者と協議して計画を立て、柔軟に内容を変更しながら活動を進めます）

1.同僚教員に対し算数の授業計画及び学習者主体の授業について、指導・助言を行う(主に1～4学年予定)。
2.同僚教員の行う算数の授業をサポート(チームティーチング)し、授業の振り返りを行い、授業改善に協力する(主に1～4学年予定)。
3.同僚教員とともに児童の算数への興味を引き出し授業を効果的に行うための教材開発を行う(主に1～4学年予定)。
4.必要に応じて、同僚の体育教員が担当する体育授業や運動プログラムを補助する。
この他算数・数学教育分野や体育教育分野で活動する他隊員と課題や成功事例を共有し、教育省への提言等を行う可能性があります。

3）隊員が使用する機材の機種名・型式、設備等

パソコン、プロジェクター、コピー機、野球道具、サッカーボール等。なお、パラオでは2011年以降シンガポール式算数が導入されている。歴代の隊員が開発した「マスヒーロードリル」(計算ドリル)を活用可能。

4）配属先同僚及び活動対象者

配属先同僚: 校長(女性、30代)、同僚教員7名(経験1～30年、高卒～短大卒)、体育教員1名(男性、経験4年 短大卒)、その他図書館司書等3名

主な活動対象者: 低学年担任の同僚教員、体育教員、児童

【資格条件等】

【地域概況】

【特記事項】

住居は、村落の小さなコミュニティの中で配属先が手配する家庭でのホームステイとなります。
現地語学訓練ではパラオ語を学習します(ただし活動は英語で実施します)。
任地は州の法律により飲酒が禁止されています。