【配属機関概要】

3）任地（ アイライ州 ） JICA事務所の所在地（ コロール ）

任地からJICA事務所までの交通手段、所要時間（ 車 で 約 0.5 時間 ）

4）配属機関の規模・事業内容

パラオにある17の公立小学校(別に私立小学校2校)の一つ。児童数は1～8年生(6～14歳/7・8年生は日本の中1・2年生に相当)まで130名程度、教職員総数20名程度の規模。2022年7月からは5歳児クラスが設置されている。各学年1クラス(最大20名程度)。パラオでは中規模校にあたる。新年度は7月開始の4学期制。主要5科目(英語、算数・数学、理科、社会、パラオ語)のほか、体育や保健(健康)の授業がある。パラオの公立小学校では、学級担任が全主要科目を教える場合が多い。2015年3月まで長期にわたり小学校教育隊員が主に低学年の算数指導を実施し、現在は初代数学教育隊員(2022年度1次隊)が全学年の算数・数学教育の支援を行っている。学校紹介

【要請概要】

1）要請理由・背景

パラオでは初等・中等教育における理数科学力が低く、特に幼少期に数字に触れる機会が少ないため、数の概念が身についていない児童が多い。また、パラオ国内には教員養成校が存在せず、教員免許制度も有していないため、教員間の指導力の差が非常に大きい。加えて、パラオでは学級担任が指導する学年が固定されていることも多く、他学年の指導内容や指導方法を理解していない場合があり、当該学年での必修事項を定着させることができず、学年が上がるにつれ指導が困難になっている。そこで派遣中の隊員は全学年の算数指導に関わり、各学級担任の授業実践が交流され、系統性を意識した指導を学級担任が行えるよう支援を行っている。教員の指導力向上には継続した支援が必要であることから本後任要請に至った。

2）予定されている活動内容（最終的な活動内容は、赴任後に配属先と協議し決定します）

学級担任及び算数・数学教員と協力しながら、以下の活動を行う。
1.同僚教員の行う算数・数学の授業をサポートし、児童への個別指導を行う(チーム・ティーチング)。
2.同僚教員とともに児童の算数・数学への興味を引き出しつつ、効果的な授業に向けた教材開発を行う。
3.同僚教員とともに授業の振り返りを行い、授業改善に向けてアイデアを出し合う。
4.同僚教員に対し、高学年の授業計画及び学習者主体の授業について、指導・助言を行う。
この他、算数・数学教育分野の隊員との間で課題や成功事例を共有し、教育省への提言等を行う可能性があります。

3）隊員が使用する機材の機種名・型式、設備等

パソコン、プロジェクター、コピー機。なお、パラオでは2011年以降、シンガポール式算数が導入されている。歴代の隊員が開発した「マスヒーロードリル」(計算ドリル)を活用可能。

4）配属先同僚及び活動対象者

配属先同僚:
校長(女性40代)、同僚教員9名(1-5年学級担任5名及び6-8年算数・数学担当教員1名)、体育教員、特別支援教員、コンピュータ教員

活動対象者: 同僚教員、児童

【資格条件等】

【地域概況】

【特記事項】

住居は、村落の小さなコミュニティの中で、配属先が手配する家庭でのホームステイとなります。
現地語学訓練ではパラオ語を学習します(ただし活動は英語で実施します)。
中学校又は高等学校教諭(数学)免許は必須ではない。