【配属機関概要】

3）任地（ コロール州 ） JICA事務所の所在地（ コロール ）

任地からJICA事務所までの交通手段、所要時間（ 徒歩 で 約 0.0 時間 ）

4）配属機関の規模・事業内容

パラオにある17の公立小学校の一つ。児童数は1～8年生(6～14歳/7・8年生は日本の中1・2年に相当)まで150名程度、教職員数20名の大規模校。パラオで3番目に規模が大きい小学校にあたる。各学年1クラスでの運営。新年度は7月開始の4学期制。主要5科目(英語、算数・数学、理科、社会、パラオ語)のほか、体育の授業がある。パラオの公立小学校では学級担任が全主要科目を教える場合が多いが、配属先では教科担任制をとっており、低学年・中学年・高学年の中でそれぞれ2教科を指導している。2002年に始まった隊員派遣はしばらく派遣のない期間もあったが、2025年8月現在、8代目の小学校教育隊員が活動中である。

【要請概要】

1）要請理由・背景

パラオ国内には教員養成校が存在せず、教員免許制度も有していないため、教員間の指導力の差が非常に大きい。配属先では、教科担任制を採用しているものの、算数の系統性の理解が乏しく、学習順序の入れ替えや混同が行われ、児童が十分に学習内容を理解できない、年間の学習内容に未習が生じる状況にあった。派遣中隊員は、授業計画の指導と助言による授業準備への支援と授業の補助、授業内の個別支援を行ってきた。パラオで導入されているIOWAテスト、i-readyテストでは、少しずつ児童の算数の点数が上がり、活動成果が見えつつある。教員指導力と学力の定着には隊員による現場に根差した継続的な支援が必要であることから本後任要請に至った。

2）予定されている活動内容（以下を踏まえ、隊員の経験をもとに関係者と協議して計画を立て、柔軟に内容を変更しながら活動を進めます）

主に1～3年生の担任教員と共に、以下の活動を行う予定。赴任後協議の上、他学年への協力も行う可能性がある。
1.同僚教員の行う算数の授業をサポート(チーム・ティーチング)し、児童の個別指導、反復指導を行う。
2.同僚教員の授業の幅を広げるため、具体物の操作を用いた活動や算数教育におけるICTの活用などのアイデアを紹介し、同僚教員の授業改善に助言を行い、協力する。
3.同僚教員とともに児童の算数への興味を引き出しつつ効果的な授業を行うための教材開発を行う。
4.(余裕があれば)算数に困難を抱える高学年児童がいることから高学年の授業を補助する。
この他、算数・数学教育分野の隊員との間で課題や成功事例を共有し、教育省への提言等を行う可能性がある。

3）隊員が使用する機材の機種名・型式、設備等

パソコン(児童一人1台)、プロジェクター。パラオでは2011年以降、シンガポール式算数を採用。歴代パラオ隊員開発の「マスヒーロードリル」(計算ドリル)やJICA開発の計算アプリも活用可能。

4）配属先同僚及び活動対象者

配属先同僚: 校長(40代)、一般教員13名(経験3年～30年以上)、特別支援教員2名、調理員2名、清掃1名、警備1名

主な活動対象者: 低学年担任の教員、児童

【資格条件等】

【地域概況】

【特記事項】

住居は、配属先が手配する家庭でのホームステイとなる可能性がある。
活動は英語で実施するが、現地語学訓練にてパラオ語を学ぶ。