【配属機関概要】

3）任地（ アンガウル州 ） JICA事務所の所在地（ コロール ）

任地からJICA事務所までの交通手段、所要時間（ 船+車 で 約 3.5 時間 ）

4）配属機関の規模・事業内容

パラオにある17の公立小学校の一つであり、人口100人程度の小さな島にある小規模校。児童は、1～8年生(6～14歳/7・8年生は日本の中1・2に相当。児童が在籍しない学年もある)まで10名弱。オンライン授業を受講する高校生数名も同校に通学している。児童数・教員とも少ないため多くの学年が複式学級となっている。新年度は7月開始の4学期制。主要5科目(英語、算数、理科、社会、パラオ語)のほか、体育の授業がある。これまで、2000年から2024年の間に断続的に3名の隊員を派遣し、算数や体育の支援を行った。なお任地のアンガウル島は太平洋戦争激戦地の一つであるが、島民は非常に親日的である。

【要請概要】

1）要請理由・背景

パラオには教員養成校が存在せず、教員免許制度も有していないため、教員間の指導力の差が非常に大きい。一方、児童は、特に幼少期に数字に触れる機会が少なく数の概念が身についていないため理数科の学力が低いこと、また運動習慣が確立されていないことが解決すべき課題となっている。配属先は、離島にあるためパラオ国内でも優秀な教員の確保が特に難しく、加えて、教育省の実施する各種研修の参加や教科専門担当者による巡回指導の機会が限定的となる傾向にある。このような背景の中、現場に即した教員への支援には海外協力隊の受入れが有効との判断から本要請に至った。隊員による日本文化紹介など児童の視野の拡大への期待も大きい。

2）予定されている活動内容（以下を踏まえ、隊員の経験をもとに関係者と協議して計画を立て、柔軟に内容を変更しながら活動を進めます）

担当する学年や関わり方については、赴任後に校長と相談の上、決定する。
1.同僚教員に対し算数の授業計画及び学習者主体の授業について、助言をしたり、共に教材開発を行う。
2.同僚教員の行う算数の授業をサポート(チームティーチング)し、授業の振り返りを行い、授業改善に協力する。
3.同僚教員と共に体育の授業(全学年合同)を実施し、内容の改善に向けた助言、支援を行う。
日本統治時代に導入されて根付いた地域と学校のイベントとして運動会(UNDOKAI)を実施しており、これをより活性化するための協力や、アンガウル州が世界で唯一日本語を公用語に制定する州のため課外活動としての日本語クラスの実施が期待されている。

3）隊員が使用する機材の機種名・型式、設備等

パソコン(児童一人1台)、プロジェクター、コピー機、体育用具等。パラオは2011年以降シンガポール式算数を導入。歴代隊員開発の「マスヒーロードリル」(計算ドリル)やJICA開発の計算アプリも活用可能。

4）配属先同僚及び活動対象者

配属先同僚: 校長(女性 50代)、一般教員4名(30代～50代、女性3名、男性1名、経験5～24年 高卒)、その他高校オンライン授業補助教員1名、調理員1名

主な活動対象者:一般教員、児童

【資格条件等】

【地域概況】

【特記事項】

住居は、離島の小さなコミュニティの中で、配属先が手配する家庭でのホームステイとなる。
活動は英語で実施するが、現地語学訓練にてパラオ語を学ぶ。